同僚や顧客と会食するときに使うビジネス英語
ビジネスでは、同僚や顧客との会食も重要なコミュニケーションの場です。積極的に会話を交わすことで相手と親しくなることができます。英語で食事に誘ったり、料理を注文したりするのは、緊張するという人も多いようです。しかし、会食においても、決まったフレーズを覚えておけば、英語でのコミュニケーションはそれほど難しくありません。ここでは、「①食事に誘う」、「②料理を注文する」、「③料理の感想を言う」の3つに分けて解説します。
食事に誘う・誘いを受ける
まず、食事に誘ったり、誘いを受けたりするときの表現を見てみましょう。
What are your plans for next Friday?
(明日のご予定は?)
I have no plans.
(特にありません。)
Shall we go eat dinner with us?
(一緒に夕食を食べませんか?)
That sounds nice! Let’s definitely go.
(いいですね! ぜひ行きましょう。)
What are you doing this evening?
今日の夕方のご予定は?
Do you have plans for next Friday?
金曜日の予定はありますか?
Are you free today?
今日、時間ありますか?
I have no interest.
興味はありません。
I have no time right now.
今は時間がありません。
Are you free to have lunch today?
今日、ランチに行けますか?
Why don’t you go out for lunch with us?
私たちとランチに行きませんか?
「That sounds nice.」は、「いいですね」と相手に同調するときに使われる表現です。「That sounds good.」や「That sounds great.」なども使えます。相手が同僚など親しい人であれば、「sure.(ぜひ・もちろん)」でもよいでしょう。
ちなみに「楽しそうですね」といった雰囲気を出したい場合は、「That looks fun.」といったフレーズも使えます。
「definitely」は、「ぜひ」という意味です。
さらに、「私も誘おうと思っていました」と付け加えるときは、「I was also thinking of inviting you for dinner.(私もあなたをディナーに誘うことを考えていました)。」などと言います。
「invite」は、「誘う」という意味です。以下のような使い方ができます。
- invite + 人+for ~:人を~に誘う (~には名詞・動名詞が入る)
- invite + 人+to ~:人に~を勧める/要請する (~には動詞が入る)
予定が入っていて、誘いを辞退するときは、次のような表現が使われます。
I’m afraid that I have plans tomorrow.
あいにく、明日は予定があります。
I’d love to go, but I’m busy today.
ぜひ行きたいのですが、今日は忙しいです。
Unfortunately, I have something to do next Friday.
残念ながら、今度の金曜日は予定が入っています。
「have plans」は、「予定がある」という意味です。
「I’d love to~」は、「~したい」という意味で、「I want to~」よりも興味や関心が高いときに使うことが多いです。例えば、「I’d love to see the movie.」は「ぜひ、その映画を見たい」です。
「busy」は「忙しい」という意味がよく知られていますが、「Line’s busy.」と言うと、電話が「話し中で」あるという意味になります。また、街中などが「賑やか」という意味でも「busy」が使われます。
That’s a busy street.
そこは繁華街です。
食事に行くことが決まったら、行き先や待ち合わせの場所などを打ち合わせます。
What would you like to eat?
(何が食べたいですか?)
How about Chinese food?
(中華料理はどうですか?)
Good. What time and where shall we meet?
(いいですね。待ち合わせの時間と場所はどうしましょうか?)
Well, we will meet in front of the ABC café at 6 p.m.
(では、ABCカフェの前で6時に会いましょう。)
「How about~?」は「~はいかがですか?」という意味です。ここでの会話のように「How about」の後に物事を続けてもよいですし、誰かに対して「~さんはどう?」と言うこともできます。例えば、Aさんを食事に誘っているときに、隣にいるBさんにも声をかけるときは、「How about Mr.B?(Bさんもいかが?)」と言うことができます。
ここでは「何が食べたいですか?」と尋ねたAさんに対して、Bさんも「中華料理はどうですか?」と問いかけの形で返答しています。このような場面で自分が食べたいものをはっきり伝える場合は、次のように言うことができます。
I want to have Italian food.
イタリア料理が食べたいです。
I’d like to eat French food.
フランス料理が食べたいです。
I feel like eating fast food today.
今日は、ファスト・フードが食べたい気分です。
「Chinese food」は「中華料理」ですね。「日本食(和食)」は「Japanese food」、「フランス料理」は、「French food」です。「China food」や「Japan food」などとは言いません。なお、この場合、「food」を「cuisine」や「dishes」に変えても、ほぼ同様の意味を表すことができます。
料理を注文する
Here is menu.
(メニューをどうぞ。)
Is there anything you’d like to eat?
(何か食べたいものはありますか?)
I’d like a meat dish. What about you?
(肉料理がいいですね。あなたはどうですか?)
That sounds good. I like the sirloin steak.
(いいですね。サーロインステーキにします。)
「anything you’d like to eat」で「あなたが食べたいもの」です。疑問文にするときは、「something」ではなく「anything」を使います。
直接的に食べたいものを尋ねる場合は、「What do you want to eat?(何を食べたいですか?)」と言うこともできます。
「I’d like~」という表現を使うと「~がいいです」「~が食べたいです」といったニュアンスを伝えることができます。また、特に食べたいものを決められず、相手に選んでもらいたいときは、次の表現が使えます。
Any thing is fine with me.
どれでも大丈夫です。
I’ll leave it to you.
お任せします。
What do you recommend?
お勧めは何ですか?
Any suggestions?
何かお勧めはありますか?
ちなみに、外国人を日本食レストランに誘うと、料理について質問を受けることがありますので、代表的な日本食の英語表現を紹介しておきます。
Sushi is vinegared rice topped with seafood and so on.
寿司は、魚介などが上に乗った酢飯です。
Sashimi is raw fish sliced into thin pieces. We also call “Otsukuri”.
刺身とは、生の魚を薄くスライスしたものです。「お造り」と言うこともあります。
Tempura is a dish of battered and deep-fried seafood or vegetables.
天ぷらは、魚介類や野菜に衣をつけて油で揚げた料理です。
「raw fish」は「生魚」のことです。
「thin」は「薄い」という意味です。反対に「厚い」は「thick」と言います。「batter」は、野球の「バッター(打者)」という意味がよく知られていますが、ここでは、「ころもをつける」という意味です。
「deep-fried」は「(油で)揚げた」という意味です。例えば「鶏の唐揚げ」は「deep-fried chicken」です。
飲み物を勧めたり、注文するときには、次のようなフレーズが使われます。
Would you like something to drink?
(飲み物はいかがですか?)
I’d like a glass of wine.
(ワインにします。)
I’ll have the same.
(私も同じものにします。)
もちろん、赤ワインは「red wine」、 白ワインは「white wine」でOKです。「Would you prefer red wine or white?」と言えば、「赤ワインにしますか、それとも白ワインにしますか?」という意味になります。赤ワインには、味の濃い順に、「full-bodied」「 medium-bodied」「light-bodied」に大別されます。
もしフルボディのワインが飲みたい場合には、ウエイターに次のように伝えましょう。
I’d have full-bodied wine.
Which wine would you prefer, dry or sweet?
辛口と甘口のどちらのワインがよろしいですか?
「グラスビール」は「a glass of beer」で通じます。また、通例、「a mug of beer」で「中ジョッキのビール」を、また「a schooner of beer」では、「大ジョッキのビール」を表すことができます。
ちなみにお酒が苦手な場合の断り方ですが、「I can’t drink alcohol.(お酒が飲めません)」と言うと、何らかの理由(宗教など)があって「飲めない」と伝わってしまうかもしれません。ですから、「I don’t drink alcohol.(お酒は飲みません)」の方が無難です。「I don’t touch alcohol.」という表現もあります。これは、「お酒は飲まないようにしている」というニュアンスで使われます。あるいは、酒に弱いために飲めないという場合は、「I can’t handle alcohol.」と言うこともできます。「handle」は「操る」という意味です。
料理の感想を言う
料理の感想を言う場合には、次のような表現が使われます。
The steak is so tender and delicious.
ステーキがとても柔らかくておいしいです。
The meat has a light, simple taste and I have a good appetite.
肉がさっぱりして上品な味付けなので、食が進みます。
The fish is fresh.
魚が新鮮です。
This dish is well-seasoned.
この料理は味付けが良いです。
Everything is good.
どれもおいしいです。
「light」は「軽い・明るい」などの意味ですが、味付けが「さっぱりして」と言うときにも使えます。
「have a good appetite」は「食が進む」という意味です。「appetite」は「食欲」のことです。
「season」は「季節」という意味がよく知られていますが、動詞で使うときは「味付けをする」という意味になります。また「seasoning」は「調味料」のことです。
料理が「おいしい」という場合の表現としては、「delicious(とてもおいしい)」が一番有名ですが、やや堅い表現でもあるので、少し砕けた雰囲気の食事会なら、「good」や「nice」や「tasty」を使う方が良いでしょう。あるいは、「Everything tastes great.(全部おいしいです)」といった表現もあります。
なお、「おいしい」を意味する他の単語としては、「yummy」もありますが、かなりカジュアルで、子供じみた表現でもあるので、大人ばかりの食事会で使うのは、ふさわしくありません。
なお、「美味しいレストラン」と言いたい場合に、決して「delicious restaurant」とは言わないでくださいね。そのレストラン自体が美味しいわけではないからです。
「おいしいレストランを知っています」と言いたい場合には、次のように言うとよいでしょう。
I know a very good restaurant around here.
私は、この近所にあるおいしいレストランを知っています。