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仕事を依頼する・引き受ける・断るビジネス英語

職場では、上司などから仕事の依頼を受けたり、同僚や部下などに仕事を依頼したりすることが多いです。仕事の依頼に際しては、周囲の人たちと良い人間関係を良好に保つためにも、様々な配慮をしながらコミュニケーションを取りたいところです。ここでは、「①仕事を依頼する」、「②仕事を引き受ける」、「③仕事を断る」の3つに分けて解説します。

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仕事を依頼する

誰かに仕事を依頼したり、手伝いを頼んだりするときには、次のような表現を使って切り出します。

 

May I ask a favor?

お願いがあるのですが。

I have a favor to ask.

お願いごとがあるのですが。

Would you do me a favor?

お願いしてもいいでしょうか?

May I ask you to help me?

手伝っていただけますか?

解説
「May I~?」は、「~してもいいですか?」という相手に許可をとるときの丁寧な表現です。

 

「favor」は、もともと「好意・親切な行為・助け」などの意味で、依頼やお願いごとをするときによく使われます。

 

「May I ask a favor?」は、相手に何かをお願いするときに使うポピュラーな表現です。「May I ask a favor of you?」とも言えます。依頼をする相手が、同僚など親しい間柄のときは、「May」を「Can」などに置き換えて「Can I ask a favor?」としてもよいです。

 

また、上記の「Can」を「Could」や「Would」に置き換えると、「~していただけますか?」と相手の意向を尋ねる感じがするので、より丁寧な印象を与えます。

 

「a favor to ask」は「お願いごと」のことで、さらに丁寧に言う場合は、「a favor I’d like to ask」となります。

 

「do me a favor」は直訳すると「私に親切にする」となりますが、要するに「私の願いを受け入れる」ということです。「do+人+a favor」で「人の願いを聞く」と覚えておくと便利です。

 

「ask you to help me」は、直訳すると「あなたに私を助けることを頼む」です。

 

「ask+人+to ~」で、「人に~することを頼む」となります。また、具体的に手伝ってほしいことを伝えるときは 、「May I ask you help me with this job?(この仕事を手伝ってくれますか?)」などと表現できます。

 

相手が承諾したら、具体的な依頼内容を伝えます。

 

Can you check this file?

このファイルをチェックしてもらえるかな?

Do you think you could help me with translation?

翻訳を手伝っていただけますか?

Could you check misspelled or missing words in this document?

この書類の誤字脱字をチェックしてもらえますか?

I’d appreciate it if you could input the data.

データ入力をお願いします。

解説
「Can you~?」は「~してもらえますか?」という相手に依頼をする表現です。先ほども述べたように、「Can」を「Could」や「Would」にするとさらに丁寧なニュアンスになります。ちょっとした簡単な仕事なら「can」を使い、それより手間がかかるような仕事なら「could」を使うという方法もあります。

 

細かな仕事内容ではなく、業務を全般的に担当してもらいたい場合には、「in charge of~(~を担当する)」という表現を使うとよいでしょう。

 

I’m thinking you are in charge of the design.

デザインを担当してもらいたいと思っています。

「do you think ~?」は、「~と思いますか?」という意味です。ここでは、「think」の後に「you could~」が続いていますので、直訳すると「あなたは、~できると思いますか」となります。つまり、一方的に依頼するのではなく「これ、できると思う?」というように、相手に判断を委ねるときに使う表現です。

 

「translation」は「翻訳」です。ちなみに「通訳」なら、「interpretation」です。

 

「check misspelled or missing words」は直訳すると、「スペル違いまたは抜けている単語をチェックする」です。日本語の「誤字脱字をチェックする」に当たります。文法や表現の間違いを正したり、いわゆる校正したりする作業は、「proofreading」と言います。動詞の場合は、「proofread」です。

 

「appreciate」は、「ありがたく思う・感謝する」という意味です。「I’d appreciate it if you could~」は、直訳すると「もしあなたが~してくれたら、感謝します」ですが、「~していただけるとありがたいです」というときの決まり文句です。この時、「it」を省略するのは間違いなので、注意しましょう。

 

依頼時には、いつまでに仕上げればよいかを伝える必要があります。その時には次のような表現が使われます。

 

Please finish this by tomorrow.

明日までに終わらせてください。

Could you finish this by 3 p.m.?

3時までにやってもらえるかな?

Make sure you’re done by next Monday.

来週の月曜日までに終わらせてください。

Would it be alright for you to complete that work by the end of next week?

その作業は、来週末までに完了してもらえますか?

解説
「finish」は、「~を終える」という意味で、仕事を完了させることを指しています。

 

「by~」は、ここでは「~までに」という期限を表しています。

 

「until」や「till」も「~まで」という意味がありますが、それらは「~までの動作の継続」を前提としており、上記の期限を限定する「by」とは用法がかなり異なりますので、注意してください。

 

I waited for you until 3 p.m.

私は午後3時まであなたを待ちました。

「make sure (that) ~」で、「必ず~するように取り計らう」といった意味になります。

 

「you are done」は、何かの行動を終えたときなどに使われます。例えば、新聞を読み終えたか確かめるときは、「Are you done with the newspaper?(新聞は、お済みですか?)」などと言えます。

 

「Would it be alright for you to~」は、「あなたに~してもらっても大丈夫ですか?」といった意味合いで使われます。

 

「alright」は、「all right(大丈夫)」と同じ意味です。

 

「the end of~」は、「~の終わり」のことです。例えば「今月末」は、「the end of month」です。

 

「complete」は「完全な・完璧な」という意味の形容詞ですが、「完成する・終える」などという意味の動詞としても使われます。

 

なお、期限が迫っている仕事を依頼するときは、「急がせて申し訳ない」ということも伝えたいところです。その場合は、「I’m sorry for making you the rush.(急がせてすみません)」などと伝えるとよいでしょう。

仕事を引き受ける

仕事を依頼されたときには、まず、どのような内容かを尋ねます。

 

Sure. What do you need?

もちろんです。何をすればよいですか?

Yes. What is it?

はい。何でしょうか?

解説
「Sure.」はもともと「確かに・確信して」などの意味ですが、相手から何かを依頼された場合などに「もちろん」「いいですよ」と快く引き受けるときによく使われます。

 

「What do you~?」は「あなたは何を~ですか?」ですね。「What do you need?」は直訳すると、「あなたは何を必要としていますか?」となります。

 

「What is it?」は、直接的に「その仕事は何ですか?」と尋ねる表現です。「What is the job?(何の仕事ですか?)」などと言うこともできます。

 

内容を聞いて、引き受けるときには、次のような表現が使われます。

 

Sure, I’d be glad to.

もちろん、喜んで。

No problem.

お任せください。

I’ll do what I can.

できる限り頑張ります。

I’m not confident about this, but I’ll do my best.

自信はありませんが、ベストを尽くします。

I will start it immediately.

すぐに取り掛かります。

解説
「I’d be glad to.(喜んで)」は、「I'd love to.」や「I’ll be happy to」に置き換えることもできます。

 

「No problem.」は、「問題ありません」という意味です。日本語でも「ノープロブレム」などと言うことがありますね。「問題なく引き受けられますよ」という意思を示す表現です。

 

他に、快く引き受けるときの返事としては、「Okay.(了解です)」「Of course.(もちろん)」などがあります。

 

自信をもって引き受けようというニュアンスを伝えたい時は、「Leave it to me.(お任せください)」という表現も使えます。

 

「do what I can」は、直訳すると「私ができることをやる」で、「できることは頑張ってやりますよ」、という意思を伝える表現です。

 

「I’m not confident about~」は、仕事自体は引き受けてもいいけど、ちょっと不慣れな仕事や自信のない仕事を受ける場合などに使えます。「be confident about~」は「~に自信がある」という意味です。「confident」は、「自信(confidence)」の形容詞形です。

 

「do one’s best」は、「ベストを尽くす」というポピュラーなフレーズです。「全力を尽くす」と言いたい場合には、「do one’s utmost」を使うとよいでしょう。

 

「immediately」は、「すぐに」とか「直ちに」という意味です。「right away」も同じように使えます。すぐに取り掛かれるときには、一言このように伝えると、相手に好印象を与えることができます。

仕事を断る

オフィスでは、誰もが多くの仕事を抱えているので、必ずしも依頼に応えられるとは限りません。ただし、せっかく自分の能力を見込んで依頼してくれたのですから、できれば応えたいところです。そこで、すぐに仕事を引き受けるのが難しいときには、次のように打診してみる方法があります。

 

Is it okay if I finish this job first?  

まず先に、この仕事を終わらせてもいいですか?

Can it wait till I’m done with what I’m working?

今やっている仕事が終わるまでお待ちいただけますか?

解説
「Is it okay if~?」は、「~してもよいですか?」という打診の表現です。この仕事の後なら、引き受けられるというニュアンスを伝えることができます。

 

「first」は、「先に・最初に」という意味です。類似表現に「first of all」「in the first place」などがあります。 また「at first」は「最初は」という意味です。

 

「何よりもまず」「真っ先に」と強調して言いたい場合には、「first and foremost」という表現を使うのもよいでしょう。

 

「Can it wait?」は、「後でもいいですか?」というときによく使われます。ここでは、「till I’m done with what I’m working」と続けて、具体的に今やっている仕事が終わるまで待ってもらえるか、という打診をしています。

 

「till」は、「~まで」という意味です。

 

相手が希望している期日に間に合わないと判断した場合など、何らかの理由で仕事を断らなくてはならないときもあるでしょう。その場合は、次のような表現が使えます。

 

I’m afraid I can’t help you right now.

申し訳ないのですが、今はお手伝いできません。

I’d like to, but I’m unable to do that.

そうしたいのですが、できません。

解説
相手の依頼を断るときには、ただ、「できません」というと失礼になることもありますので、「I’m afraid(申し訳ないけど)」など、前置きの言葉を使うことが多いです。

 

他にも、「I wish I could, but~(そうしたいのですが)」や、後に出てくる「I’d like to~」などが使われます。

 

「right now(今は)」と付け加えることで、また別の機会には依頼を受けます、というニュアンスを伝えることができます。

 

「be unable to~」は、「~できません」という意味です。「be able to~(~できます)」が、反意の表現です。

 

単に「できません」と言うだけではなく、できない理由をつけたほうが丁寧な印象になりますし、相手の気分も害さずに済みますね。その場合、次のような表現が使えます。

 

Unfortunately, I have some urgent work.

あいにく、急ぎの仕事を抱えています。

George just asked me translation.

さっき、ジョージに翻訳を頼まれたんです。

解説
「unfortunately」は「不運にも・不幸にも」という意味ですが、「あいにく」など、自分の意思と反することを伝えるときにも使われます。「I’m sorry(残念ながら)」も使えます。

 

「urgent work」は「緊急の仕事」という意味です。「pressing matter」でも、ほぼ同様の意味を表すことができます。「緊急の」というと「emergent」を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、「emergent」は、命にかかわるような大変な状況のときに使われることが多いので、日常生活で「急ぎの」と言う場合にはふさわしくありません。

 

「just」は「ちょうど」ですね。この表現を入れることで、「たった今、頼まれた」というニュアンスが伝わります。
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