ヘッダー

電話・テレビ・Skypeでの会議で使うビジネス英語

通信環境の発達により、最近は、電話やテレビ電話、あるいはskypeなどを使って、遠隔地のスタッフや取引先と会議を行う企業が増えています。これにより、会議のメンバーがわざわざ遠方の会議場に出向く必要がなくなり、大変便利になりました。電話やテレビ電話を使った会議でも、通常の会議と本質的に大きな違いはないのですが、独特の表現もありますので、それらは覚えておくと便利です。ここでは、「①参加者を確認する」、「②通信機器のチェックをする」、「③トラブル時の対応」の3つに分けて解説します。

オプトインバナー

参加者を確認する

回線がつながったところで、まず、参加者を確認します。

 

Hello. Let me confirm who is online.

こんにちは。オンラインになっている方を確認させてください。

Who just joined?

今、(会議に)入ってきたのはどなたですか?

Is everyone from overseas division online?

海外事業部はみなさんそろっていますか?

解説
「let me ~」は、「~させてください」という表現です。ビジネスの会話やe-メールでもよく使われます。例えば「ご質問がありましたら、ご連絡ください」と言うときは、「If you have any questions, please let me know. 」と言います。「私の意見を言わせてください」と言いたい場合には、「Let me tell you my opinion.」と言うとよいでしょう。

 

「confirm」は、「確認する」という意味です。checkに置き換えることもできます。

 

「Who just joined?」は、電話会議などで新しく参加した人を確認するときの決まり文句です。「join」は「参加する」という意味のポピュラーな表現です。会議への参加や団体への参加(加入)など、広く使えます。他に「参加する」という意味の英語表現としては、「take part in ~」や「participate in~」などがあります。「出席する」という意味では、「attend」を用いることもできます。

 

電話会議のシーンでは、電話回線を通じて参加していますので、「Who is on the call?」とも表現できます。「on call」は「接続中の」という意味です。また、「待機して」「呼べばすぐに対応する」という意味でも使われます。ちなみに、看護師の勤務体制の1つに「オンコール」もこの意味です。オンコール勤務中の看護師は、電話がかかると質問に答えたり、現場に向かう必要があります。

 

「online」は、現在では、カタカナで「オンライン」と言うのが一般的になっていますが、通信回線と接続している状態を言います。そのため、主に電話を使った会議のときに使われることが多いです。テレビ電話での会議の場合には、画像での確認が中心となるので、わざわざ「online」を使わず、

 

Is everyone from overseas division there?

海外事業部の方は全員いらっしゃいますか?

と言うほうが自然です。

 

なお、ご承知の通り、「online」の反意語は、「offline(通信回線につながっていない状態)」です。

 

「overseas division」は「海外事業部」を表します。「division」は、もともと「分けること」を意味する表現で、「分配」「区分」などと訳されることが多いですが、「~部」「~事業部」という意味でも使われます。なお、「department」にも同様の意味がありますが、「division」との使い分けは会社や組織よって微妙に違うので、個別に確認するほうが望ましいでしょう。

 

上のように回線を通じて話しかけられた場合、下記のような返答の仕方があります。

 

Hello, everyone.

みなさん、こんにちは。

Mike and George from America. How are you?

アメリカからマイクとジョージです。お元気ですか?

We’re all here.

こちらは全員揃っています。

解説
電話会議でも、日常会話と同じような応対をしても特に問題ありません。「Hello」や、親しい相手の場合は「Hi」などであいさつを交わすのが普通です。

 

「We’re all here.」は、直訳すると「私たちは全員ここにいます」となります。「We’re all present over here.(こちらはみんな出席しています)」という表現もあります。直接的に「Everyone is here.(全員いますよ)」と言うこともできます。また「準備が整いました」という意味も含めて、「We’re all set.」と言うこともできます。具体的に何をする準備が整ったかを伝えるには、「We are all set to ~」とします。

 

We are all set to go skiing.

スキーに行く準備ができました。

ただし、この場合の「be all set to~」はあくまでも現在の「準備が整っている状態」を示しているので、「We were」と過去形ではなく、「We are」と現在形で表現しなければなりません。

 

必要に応じて、欠席者や遅れて来る人がいるかどうかを確認します。

 

Is Mr. Smith absent today?

スミスさんは、今日は欠席されるのですか?

Are we waiting for Mr. Smith?

スミスさんをお待ちしましょうか?

解説
「be absent」で「~を欠席する」という意味です。不在や留守の場合も「absent」です。ちなみに「ぼんやりする」は、「be absent minded」です。心がどこかに行ってしまう、という意味ですね。

 

「wait for~」は「~を待つ」という意味です。「Should we wait for~」で、「~を待つべきでしょうか?」という意味になります。

 

「待たなくても大丈夫ですか?」と言う場合は、「Is it all right if we don’t wait for~?」と言えます。「all right」の代わりに「okay」でもかまいません。

通信機器のチェックをする

参加者がそろったら、会議を始める前に、通信機器のチェックをします。

 

Let’s do a sound check.

音声チェックをしましょう。

Hello. Can you hear me?

もしもし、聞こえますか?

Yes, I can hear you.

はい、聞こえます。

Is the sound okay?

音声はよく聞こえますか?

解説
「sound check」は文字通り「音声チェック」のことです。機械チェックという意味に捉えて、次のような表現もできます。

 

Let’s check the equipment.

機械のチェックをしましょう。

「check」は「test」に置き換えることもできます。

 

「equipment」は「機器」や「道具」という意味です。「設備」という意味でも使われます。例えば「laboratory equipment」は、実験室の設備のことです。他に「機器」という意味の表現には、「device」や「instrument」などがあります。「器具」という意味で、「tool」が用いられることもあります。

 

「Can you hear me?」は、声(voice)という表現は入っていませんが、「あなたは、私(の声)が聞こえますか?」という意味です。参加者全員に呼びかけるなら、「you」を「everyone」に置き換えて、「Can everyone hear me?」と言うことができます。

 

相手の声が聞こえるときには、「I can hear you.」と答えます。さらに「ちゃんとはっきり聞こえますよ」と言いたいときは、この後に「loud and clear」と付けると伝わりやすいです。「loud」は「(声や音が)大きい」という意味です。また、「大きな声で」は「loudly」です。音声が聞きづらいときには、「Will you speak more loudly?(もっと大きな声で話して頂けますか?)」と依頼することもあります。

 

声が聞こえないときは、「I can’t hear you.」と言います。あるいは、聞こえてはいるが、聞こえにくいときは、「It’s hard to hear you.」という表現を使います。

 

「It’s hard to~」は、「~することが難しい」という意味です。「It’s difficult to~」を使っても、「It’s hard to~」と同様に、「~することが難しい」という意味を表すことができます。

 

テレビ会議の場合は、音声とともに映像の確認も行います。

 

Can you see us?

私たちが見えますか?

Can you hear the sound and see the video?

音声と映像は届いていますか?

Both are okay.

どちらも大丈夫です(届いてます)。

We can hear the sound, but can’t see the video.

音は聞こえるんですが、映像は見えないです。

解説
「see」は「見る」という意味ですね。

 

「video」はここでは「映像」を示しています。

 

「both」は「両方」。「both of the countries」は「両国」。暗に「2つの」という意味を示していますので、複数形として扱います。

 

テレビ電話による会議の場合には、「音は聞こえても、映像が見えない」とか、「映像は見えるけれど、音は聞こえない」という場合もないとは言えません。また、最初はうまく作動していても、途中で回線の問題等で不具合が生じることも少なくありません。そのため、時々音と映像の両方に関して確認をとることが必要になるのです。

トラブル時の対応

音声や映像にトラブルがある場合の表現を紹介します。

 

Your voice is breaking up.

みなさんの声が途切れてます。

The video isn’t showing up.

映像が見えません。

Your image is frozen.

映像がフリーズして(固まって)ます。

I can hear you but the screen is blank.

声は聞こえますが、画面には何も映っていません。

解説
「break up」は「壊れる・(壊れて)バラバラになる」という意味です。また「中断する」とか「(通話が)途切れる」という意味でも使われます。

 

「show up」は、「現れる」という意味です。ここでは、映像が映し出されるという意味で使われています。「写真に写っている」という意味でも使えます。

 

She didn’t show up the photo.

彼女は写真に写っていなかった。

「image」は、ここでは「映像」「画像」の意味です。この流れにおいては、「video」とほぼ同じ意味になります。

 

「frozen」は「freeze(固まる)」の過去分詞です。パソコンの画面が止まってしまったときに、「フリーズしている」と言ったりしますね。ちなみに「frozen」は「冷凍した」という意味でも使われます。例えば「frozen food」は「冷凍食品」のことです。

 

「screen」は「画面・スクリーン」です。「blank」は「空白」という意味で、ここでは何も映っていないことを指しています。何も書いていない「白紙」は、「a blank sheet of paper」と言います。

 

回線の接続が悪いときには、次のような表現で伝えることができます。

 

We have a bad connection.

接続が良くないです。

I think something is wrong with the connection.

回線に不具合があるようです。

解説
「connection」は「接続・つながり」という意味です。よく、スマートフォンや携帯電話で話しているときに「電波が悪い」と言いますね。その場合も「bad connection」と言えば通じます。

 

また、「connection」を主語にして、「The connection is bad.」とも言えます。あるいは、調子が悪いというほどはないけど、良くないというときは、「The connection is not good.」と言います。あるいは、「connection」の代わりに「line」を使うこともできます。

 

ところで、日本語で特別な関係の意味でよく使う「コネ」も「connection」から生まれた造語です。

 

He has strong connection with the company.

彼は、その会社に強力なコネをもっている。

なお、コネなどが介在するような「情実人事」は、「favoritism」と表現されています。

 

機器の調整などでトラブルを修復することを伝えるには、次のような表現が使えます。

 

The video isn’t working so I’ll adjust it.

映像が見えないので、調整します。

I’ll try connecting again.

もう一度、接続し直します。

Let me call you back.

かけ直します。

解説
「work」というと「働く」という意味をイメージする人が多いと思います。ここでは、機械などがきちんと機能(作動)しているという意味です。

 

「so」は「だから」「なので」「それで」などと言いたい時に使える便利な表現です。

 

「I’ll~」で「~しましょう(するつもりです)」という意味を表せます。「adjust」は「調整する」。カメラのピントや音声の大きさなどを最適な状態に合わせることです。機械などを「修理する」と言いたい場合には、「repair」や「fix」が使われます。ここでは、物理的な調整を指していますが、意見の調整をするという場合も、「adjust」を使えます。例えば、「互いの意見を調整する」は、「adjust each other’s opinion」です。

 

相手側にカメラの調整を依頼するときは、次のように表現できます。

 

Could you adjust the camera?

カメラを調整していただけますか?

 

「connect」は「接続する」という意味です。

 

「call back」は、もともと「折り返し電話する」という意味ですが、「かけ直す・接続し直す」と言う場合にも使えます。

 

「let me~」は「(私に)~させてください」という意味です。
オプトインバナー